『忘れ行く温もり』

高良篤人 ギタリスト・起業家・投資家

2010年11月01日 05:19

あの日見た三日月は
君の口元みたいだ

秋の風と共に待ち合わせ
9月の頃

眠れない夜はいつでも
君の事を想うよ

窓辺に見た月明かり
伸びた影を枕にして



自分の夢だけ動かそうと
必死にもがいていた

そんな風にしている僕を
優しく包んだ



あの日見た夕陽は
君の瞳の様

冬の風と共に過ぎ去る
淡い想い



君の事だけ愛そうと
無邪気に頬寄せた

そんな風にしている僕は
気付かないまま



通り過ぎる車の影に
驚く枯葉たち

いつの間にか三日月は
朝へ還る



自分の事だけ動かそうと
必死にもがいていた

そんな風にしている僕に
優しくさよなら

君の事だけ愛そうと
そっと手を握りしめた

そんな風にしている僕も
忘れ行く温もり



※秋になると、鮮やかに蘇る淡い想い。
きっと君も、同じ三日月を見たんじゃないかと思うと、ふっと詩が浮かんで来ました。

しがない男の、忘れ得ない恋の結末。

そんな、誰もが経験したであろうビターな詩なのです。

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